藤井邦夫「歳三の首」

前回より土方歳三繋がりで新撰組フィーバーが巻き起こっております。

この作者、藤井邦夫さんは元々脚本家の方で、必殺仕事人や子連れ狼の脚本をされた方です。藤井邦夫さんは北海道出身なんですけど、永倉新八は晩年北海道にいたということで、こうだったらおもしろいのになぁと想像して書かれた本です。ん?永倉新八?ですです、歳三の首という題名ですが主人公は永倉新八です。

副長が五稜郭で戦死した後の話。新撰組は生前、それはもう大量に怨まれました。局長近藤勇は斬首となり、首を晒されました。近藤に対する怨みは晴らした訳です。しかし土方歳三蝦夷まで渡り、常に前線で戦ってきました。それがついに戦死した!!!ついにこの怨みが!!!!探せ!首を探せ!そして晒せー!土方歳三の首を晒せーー!と水面下で動き始めるのです。これは生前、土方歳三に拷問を受けて死んでいった人物の親族が企ててる訳です。決して明治政府の思惑ではないんですね、そこがポイント。

永倉さんはその思惑を受け、先に副長の首を見つけようとします。そして新撰組時代のように、影で動き始めるのですよ!!それがまた強いのなんのってマジかっこいい。敵さんも政府に黙って行動しているただの個人的な怨恨なので影VS影なんです。ただやはり新撰組二番隊組長の力は絶大なんですよ!!!もうこれ打ちながらニヤニヤしてしまうくらい、ほんとに永倉さんは剣に長けてます。私の愛する鬼役の矢背蔵人助と是非お手合わせしていただきた…(ry

まぁあらすじはこんな感じで果たしてどちらが土方を見つけるのかって話です。が、やはり脚本家さんですよね、私ほんとにこれ見てみたい。映画にしてほしい。色んな伏線があり、永倉さんの鋭い視線が色んなところに刺さるんですよ。幕末を終え、仲間と別れ、静かに余生を過ごしていた杉村(永倉さんの明治時代の名前)が、だんだんと新撰組二番隊組長永倉新八になっていく、あの様子は映画で見たい…!

本自体は改行をよくされるスタイルで物凄く読みやすいです。そして短編短編で永倉さん目線、敵さん目線、潜伏先目線、仲間目線と変わっていくので、一気に最後まで駆け抜けました。

最後の終わり方も良かったですね。作者は土方歳三のことをすごく愛してるなぁという感じ。私がそうだったらいいな、と思うことを現実にしてもらった感じがしました。

 

永倉さんが明治で幸せに暮らしていましたように。この本の永倉さんに心の底からお疲れ様でした、と伝えたいです。

 

やっぱり新撰組はいいですね!!結局そこ!戦国もいいけど新撰組も最高です。